おうし座流星群(南群と北群)

 おうし座流星群は11月上旬から中旬にかけて極大となる小さな流星群です。北群と南群の二つに分かれており、ときおり明るい火球が流れて楽しませてくれます。

あまり条件が良くない2017年のおうし座流星群

 2017年のおうし座流星群は、南群の極大が11月5日、北群の極大が11月12日ごろと予想されています。といっても出現数が少ない上に、1ヶ月半にわたってダラダラと長く続く流星群ですから、あまり極大日を気にする必要はありません。それでは2017年おうし座流星群の条件を確認しましょう。

 おうし座流星群のうち、極大が早く訪れるのは南群です。極大となる11月5日から11月6日にかけての夜は、6日0時の月齢が16.8です。4日が満月だった大きな月は、東京だと5日の17時51分に昇り、6日の7時55分に沈みます。つまり、一晩中大きな月明かりに悩まされることになります。こうなると観測できる流星数はグッと減ってしまうでしょう。

 次に、おうし座流星群の北群です。こちらは南群よりも極大が1週間ほど遅くなります。極大となる11月12日から13日にかけての夜、13日0時の月齢は23.8です。11日に下弦を過ぎているとはいえ、13日の0時50分に月が昇ってきます。ですから月が昇ってくるまでの時間帯が勝負です。南群よりはマシですが、北群も月明かりの影響を受けてしまいます。このように2017年の観測条件は、前半の南群は最悪で、後半の北群もあまり良いとは言えません。

 ここまで2017年の条件を紹介しましたが、極大はあまりハッキリしません。極大日にとらわれずに前後数日間で、観測が可能な日に観測するのが良いでしょう。それからおうし座流星群は、流星の出現数が少ない流星群です。気長に流れ星が流れるのを待ちましょう。時おり流れる火球でも現れてくれないかなあと、祈りつつ・・・。

おうし座流星群(南群)の出現イメージ

南群の輻射点は、はすばるから南側に離れた位置にある

おうし座流星群(北群)の出現イメージ

北群の輻射点は、すばるのすぐ南にある

 以降では、おうし座流星群について詳しく解説していますのでお読みください。

おうし座流星群とは

 おうし座流星群は11月上旬から中旬頃を極大とする流星群です。同じ時期に南群と北群が活動します。輻射点の位置が南側にあるか北側にあるかによって、二つの群に分けられています。一般には総称で、おうし座流星群とよばれることも多いのですが、2009年の国際天文学連合(IAU)によって、おうし座南流星群、おうし座北流星群が正式名称となっています。

活動期間

 おうし座流星群は活動期間が長いのが特徴です。南群も北群も、10月15日から11月30日にかけて、1ヶ月半にわたって活動します。

エンケ彗星が母彗星

 流星群は流星のもととなるチリを撒き散らす母彗星が存在します。おうし座流星群の母彗星はエンケ彗星(2P/Encke)です。エンケ彗星といえば最も短い公転周期を持つ彗星として知られています。その周期は3.3年しかありませんから、これまでに何度も公転しているはずです。そのためチリの帯の幅が広がっており、活動期間が長くなっていると考えられています。

極大日

 おうし座流星群は出現数が少なく、極大日もはっきりしません。高原状になだらかなピークが続きますから、「11月上旬から中旬にかけてが極大」という表現が適切かもしれません。しかしあえて言うなら、南群と北群では極大日が異なります。年によって違ってきますが、北群は11月5日か11月6日、南群は1週間ほど遅くて11月12日か13日が極大日となります。

見える方向と時間

 おうし座流星群の流星は、おうし座の方向から飛んでくるように見えます。おうし座といえば冬の星座ということで、季節的にはだいたいマッチしています。おうし座は真夜中に南中することから輻射点が一晩中見え、観測時間を長くとることができます。日付が変わる頃に輻射点が高い位置まで上がってきますから、真夜中ごろに条件が最も良くなります。流れ星自体は全天に流れますから、どちらの方角が良いというのは特にありません。

流星の見え方

 流星のもととなるチリが地球に飛び込んでくる速度は対地速度とよばれますが、おうし座流星群は対地速度が遅いのが特徴です。つまり、南群は秒速27Kmで、北群は秒速29Kmで地球へ飛び込んできます。これは流星としては遅いものですから、流星もゆっくりと流れます。また流星の色はオレンジ系が多くなっています。

流星の数

 流星の出現数は少ないものです。南群、北群ともに1時間ありに最大で5個程度しかありません。南群の方が北群よりも出現数は若干少なめとも言われています。両方合わせて1時間に10個も見られればラッキーですから、流星観測者は気長に待つ覚悟が必要です。しかし、秋は年間を通して最も多く散在流星(流星群に属さない流星)が見られる季節です。おうし座流星群以外の流れ星が見られる確率が高くなり、ドキドキ感が増します。

火球も出現

 少ない出現数にもかかわらず、おうし座流星群に人気があるのは、時おり明るい火球が出現するからでしょう。といってもバンバン火球が流れるわけではありませんから、流星の出現以上に気長に待つ必要があります。

2015年は火球が多く出現

 2015年は通常の年よりも火球が多く出現すると予報されていましたが、実際に前年と比べて数倍の規模で火球が出現しました。また、おうし座流星群全体の出現数でみても、例年よりも多い目となったようです。

今後の火球出現予想

 おうし座流星群の母彗星はエンケ彗星です。公転周期が3.3年と短くて古い彗星だけに、流星のもととなる物質は、軌道上にまんべんなく分散しているはずです。しかし、木星との共鳴によって流星物質の密集部分ができます。この密集部分が地球へ近づくと、火球が多く見られると考えられています。
 この考え方でいくと、2022年、2025年、2032年におうし座流星群の火球が多く出現すると予報されています。特に2032年は極めて条件が良く、61年ぶりの火球大出現となるかもしれません。(といっても爆発的に見られるわけではありません。)

過去の記事

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