方向によるふたご座流星群の見え方の違い

 ここではふたご座流星群の極大日における1時ごろの見え方の違いを方向別に紹介します。

 流星群に属する流星の特徴は、その経路が輻射点(放射点)の方向から飛び出してくるように見えることです。また、輻射点に近づくほど流星の経路は短くなり、輻射点から遠ざかるほど経路は長くなります。このことを頭に入れておきましょう。

東の空

 下の絵は東の空で、ふたご座流星群の見え方を示した星図です。東の空にはしし座など春の星座が早くも登場していますが、輻射点(放射点)のあるふたご座はその上方にあります。輻射点の位置は天頂近くですから、流星の出現数はピークに達しています。

 東の空での流星は、概ね上から下に向かって流れます。写真を撮影される方はしし座を横切る流星を狙うと見栄えがします。

東の空での見え方

南の空

 下の星図は南の空に見えるふたご座流星群の出現イメージです。南の空には、こいぬ座、おおいぬ座、オリオン座といった冬の星座がいっぱいです。明るく目立つ星座が多いだけに、流星が流れると印象に残ります。

 高い位置では左上から右下へ流れるように見えますが、それを除くと上から下へ流れると言っておけば間違いありません。輻射点のあるふたご座が天頂近くにありますから、天頂に近いほど流星の経路は短くなります。

南の空での見え方

西の空

 次は西の空の場合です。西の空には、おうし座、おひつじ座など、秋から冬にかけての星座が見えます。流星は概ね上から下へと流れ落ちてきます。写真で撮られる方は、おうし座のアルデバランとすばるを入れる綺麗です。

西の空での見え方

北の空

 下の星図は北の空に現れるふたご座流星群の流星の見え方です。空の中ほどからやや下あたりには北極星が見えています。その左側にはW字型で有名なカシオペア座があり、右側にはひしゃくの形をした北斗七星が見えます。流星は頭上から降り注ぎますが、上からやや左下方向へ流れ落ちる格好になります。 

北の空での見え方

頭の真上

 下の星図は南を向きながら、そのまま天頂方向(頭の真上)を見上げた場合に見えるふたご座流星群の出現イメージです。輻射点のあるふたご座が頭の真上付近にありますから、四方八方へ放射状に流星が飛び出していくように見えます。写真撮影をして何枚か重ね合わせると、この様子がよくわかります。経路の長さは、頭上から離れるほど長くなります。

天頂での見え方