ふたご座流星群が極大 2010年12月14日

 最近のふたご座流星群は夏のペルセウス座流星群をしのぐほどの出現を見せてくれる年があります。今年も1時間あたりに最大で50個以上の出現が予想されており、月明かりがなくなって輻射点の位置も高くなる夜半過ぎ頃は、もっと多くの出現も期待できるでしょう。

 2010年の極大は12月14日20時頃と予想されています。この時間帯は日本では夜間にあたっているとはいえ、輻射点があるふたご座の高度があまり高くなく、条件的にはそれほど良いというわけではありません。最近のふたご座流星群の研究によると、明るい流星ほど極大時刻が遅れるそうで、明け方にかけて明るい流星が出現する割合が増加するかが注目されます。

 流星観測において観測条件を大きく決定づける要素のひとつが月齢です。月明かりがあると空全体が明るくなって、暗い流星が見づらくなってしまうからです。2010年の場合、14日の月齢は8.8で、東京の場合だと日付が変わる0時33分まで月が残っています。月明かりを気にせず流星群観測に専念できるのは、これ以降の時間帯となってしまいます。来年は月の条件が良くありませんから、できるだけ今年観測しておきたいところです。

 14日から15日に観測するのが難しい方は、前後のいずれかの日に観測されると思います。ふたご座流星群は極大を過ぎると出現数が急激に減少する傾向がありますので、15日から16日にかけて観測するよりも、13日から14日にかけて観測された方が良いでしょう。

2010年12月15日1時頃の出現イメージ 月が沈んだ直後のふたご座流星群