おひつじ座

南の空に高度70度で南中する日時のめやす

10月1日1時、11月1日23時、12月1日21時

おひつじ座の様子(10月・東の空)

おひつじ座の見え方

おひつじ座の見え方

おひつじ座付近の星図

おひつじ座

さびしい星座

 おひつじ座で目につく星といえば、α星とβ星くらいのもので、このあたりがおひつじの頭の部分になります。その他はみんな暗い星ばかりで、羊を想像することは困難かもしれません。しかしそれでも、トレミーの48星座の一つとなっています。

黄道十二星座

 おひつじ座は今ひとつさえない星座ですが、それでも多くの方が名前を知っている星座の一つです。それはもちろん、黄道がおひつじ座を通っており、黄道十二星座の一つだからです。星占いで使われるあの星座ですね。

空飛ぶ羊

 ギリシャ神話では金色の毛をした空を飛ぶ牡羊で大神ゼウスの使いをしていたとされています。あるとき、テッサリアのプリクソス王子とヘレー王女が継母によって殺されかけたことがありました。この時ゼウスの命令によって空に飛び上がり、二人を助け出しました。この功績により、羊の金毛の皮が大神ゼウスによって天に上げられて星座になったのだそうです。予断ですが、牡羊が二人を助け出した際、あまりに速く飛びすぎため、ヘレーは途中で海に落ちて死んでしまったのだそうです。

2000年前の春分点

 現在の春分点はうお座にあります。しかし、今から2000年ほど前の古代ギリシャの時代には、春分点がおひつじ座にありました。古代ギリシャではおひつじ座は黄道十二星座として登場する第一星座として重要視されてきました。その証拠に、今でも春分点のマークは羊をモチーフにしたおひつじ座のマークですし、春分点のことを「白羊宮の原点」ということがあります。春分点は、歳差運動とよばれる地球自転軸の首振り運動によって、毎年50秒ずつ西へ移動しているのです。