みなみのうお座

南の空25度で南中する日時のめやす

9月1日0時、10月1日22時、11月1日20時

みなみのうお座の様子(9月・南の空)

みなみのうお座の見え方

みなみのうお座の見え方

みなみのうお座付近の星図

みなみのうお座

南の低い位置に見える

 みなみのうお座の星は、フォーマルハウト以外は4等星以下の暗い星ばかりですから、空が明るい場所ではまわりに星が見えず、文字通り秋のひとつ星となってしまいます。しかし、空が十分暗い場所からだと、細長く連なった星の列が確認でき、魚の姿だと言われれば、なんとなくそう見えてくるから不思議です。南中高度は25度ほどしかありませんから、南の方角がよく開けた場所から見るようにしましょう。

みなみのうお座が描く姿

 水瓶を持った美少年の星座はみずがめ座ですが、星座絵を見ると、少年の持った水瓶から水があふれ出しています。あふれ出た水は延々と南の地平線方向へ流れ落ちていき、みなみのうお座の口の中へと吸い込まれていきます。星座絵では、魚がひっくり返って水を飲み干す姿が描かれています。

ギリシャ神話

 ギリシャ神話では、みなみのうお座は女神デルセトの姿だと伝えられています。あるときデルセトは、愛と美の女神アフロディーテの魔法により、人間の男性を愛してしまいました。結婚をして子供までもうけたのですが、神と人間が結婚をして子供をもうけるなどご法度です。このことを恥じたデルセトは湖へ身を投げて、魚になったのだそうです。

古い星座

 みなみのうお座は「みなみの」が付くことから、比較的歴史が浅い星座かと思われそうですが、実は紀元前3000年頃のシュメール時代から存在しています。また、2世紀の天文学者プトレマイオスがまとめたトレミーの48星座のうちの一つに数えられます。もちろん、うお座もそのうちの一つではありますが。

秋のひとつ星

 その口の部分にある星がフォーマルハウトです。まわりにはこれといった明るい星もなく、さびしい秋の星座を象徴しているかのようです。フォーマルハウトは秋の星座で唯一の1等星です。このためフォーマルハウトは秋のひとつ星と呼ばれています。