かみのけ座

天頂付近にくる日時のめやす

4月1日0時、5月1日22時、6月1日20時

かみのけ座の様子(3月・東の空)

かみのけ座の見え方

かみのけ座の見え方

かみのけ座付近の星図

かみのけ座

かみのけ座付近の拡大図(北側)

かみのけ座付近の拡大図(北側)

かみのけ座(南側)からおとめ座にかけての拡大図

かみのけ座付近の拡大図(南側)

かみのけ座の南側をさらに拡大

南側をさらに拡大した星図

小さな星の群れ

 しし座のしっぽと、うしかい座アークトゥルスの中間付近に、4等星くらいの小さな星がごちゃごちゃと星団のように群れている部分があります。これがかみのけ座です。このごちゃごちゃとした星たちの数はおよそ40個もあり、Mel.111(メロッテ111)というまばらな星団としての番号までもらっています。一つの星団がそのまま星座となっているのは、かみのけ座だけしかありません。

美しい神話

 かみのけ座はつるちゃんが個人的に最も好きな星座のひとつです。暗い星ばかりで何の特徴もない星座なのになぜ?それは美しい神話が好きなのです。

 エジプト王妃ベレニケは戦場に向かった夫の無事を願い「もし夫が無事に帰って来られたら、私のこの髪を捧げます」と女神アフロディアに祈りました。その後、夫の大勝利の報告を聞いたベレニケは惜しげもなく髪を切ってしまいました。これをけなげに思われた大神ゼウスは、切り落とされた髪の毛を天に上げ、かみのけ座としたのだそうです。

 どうですか?でもこんなけなげな女性は今どき珍しいかも・・・?

おとめ座銀河団銀河団

 春の見ものといえば「春の銀河」でしょう。といっても天の川の銀河ではありません。銀河系の外にある別の銀河(小宇宙)がたくさん見えるのです。おとめ座からかみのけ座にかけては特に銀河が密集しており、かみのけ座銀河団、おとめ座銀河団が存在し、宇宙ののぞき窓などと呼ばれたりしています。おとめ座銀河団は地球から約3800万光年離れたところにあり、毎秒1000kmを超えるスピードで遠ざかっています。といわれてもちょっと想像がつきませんが・・・。

 銀河団付近を少し大きめの天体望遠鏡でのぞいてみると、「よくまあこれだけ銀河が見えるなあ」と思うくらいに淡い銀河がたくさん見えます。ただし暗いものが多いので、双眼鏡では難しいでしょう。天体望遠鏡でチャレンジしてみてほしいと思います。