はと座

高度20度で南中する日時のめやす

1月1日23時、2月1日21時、3月1日19時

はと座の見え方

はと座の見え方

はと座付近の星図

はと座

南天低くに見える小さな星座

 はと座は南の空低くでしか見ることができません。オリオン座の南にある星座はうさぎ座ですが、はと座はさらにその南にあります。東京での南中高度は20度ほどしかありませんから、南中した頃を見計らって見るようにしましょう。よく見ると3等星と4等星が地平線に傘を立てかけたような形に見えることがわかります。なお、はと座を広めたのはロワーエですが、設定者はプランキウスとされています。

旧約聖書に登場する鳩

 隣のとも座などを含むアルゴ船を旧約聖書に出てくるノアの箱舟に見立て、ノアが放った鳩をはと座にしました。大洪水の後、ノアが放った鳩はオリーブの葉をくわえて戻り、これによってノアは地上の水がひいたことを知ったとされています。はと座の鳩がオリーブの葉をくわえているのはこのためだそうです。

ギリシャ神話

 ギリシャ神話に登場するはと座はアルゴ船から飛び立った鳩です。アルゴ船がボスポラス海峡で船をことごとくはさんでしまう岩に遭遇したときのことです。乗組員は鳩を放ち、岩が鳩をはさんだすきに大急ぎでアルゴ船を通過させ、岩にはさまれるのを回避したのだそうです。

ランナウェイスター

 はと座μ星(5.2等)は秒速118Kmというすごいスピードでオリオン大星雲から遠ざかっており、ランナウェイスターとよばれています。はと座μ星以外にもぎょしゃ座AE星やおひつじ座53番星は、いずれもオリオン大星雲から遠ざかっています。これは270万年前にオリオン大星雲付近で超新星爆発があり、この星と連星系を形成していいた星が飛ばされたのではないかと考えられています。