お手軽な天体望遠鏡を買っちゃおう


 天体望遠鏡といってもいろいろあって値段もピンキリです。そんな中で「月のクレーターと土星の環と木星の縞模様が見れたら十分。とにかく安いのが欲しい」 という方もおられるのではないでしょうか。

 そんなあなたのために天体観測の第一歩として、安価で買える天体望遠鏡を選んでみました。安い価格帯だけに、本格的な天体観測をするためにはガマンしなければならない部分があるのも事実ですが、月や惑星観測だけならこれで十分です。

写真イメージまたは機種名をクリックすると、YAHOO!ショッピングへ飛びます。ひとつの機種に対して何件も表示されますが、複数の販売会社が参入しているためです。あなたに合った良い条件のものを探しましょう。
購入される前には必ず支払い、配送、返品などの条件を確認してください。

ミザールテック製天体望遠鏡

 ミザールテックというメーカですが、昭和32年から天体望遠鏡を販売している日本の老舗のメーカです。まだつるちゃんが天体観測を始めたばかりの若かりし頃から既にあり、友達が愛用していました。う〜ん、懐かしい!

ミザールテックの商品説明に関する公式ページ
写真イメージ 機種名 口径 焦点距離 形式 架台 つるちゃんの説明
ミザール TS-456 45mm 600mm 屈折 経緯台 ミザール製天体望遠鏡の超入門機。口径は45mmとだいぶ小さめです。ファインダーはなく、鏡筒についた目安リングを目印にして天体を導入します。月のクレーターなら十分確認できるでしょう。しかし、微動装置がありませんので、惑星の観測は少し厳しそうです。実売価格が1万円前後であることを考えると、やむを得ないのかもしれません。
 
接眼レンズはH20mm(35倍)、H8mm(75倍)で、天頂ミラーが付属します。

 
ミザール ST-700 60mm 700mm 屈折 経緯台 ミザール製天体望遠鏡。国産の老舗メーカだけに安心感があります。口径は60mmと小さめですが、月のクレータや土星の環、木星の縞模様を確認するくらいなら十分です。上下方向は微動装置がありますが、水平方向の微動装置はありません。水平方向は手で回転させて目標とする天体に合わせる必要があります。
 
天頂プリズム(天頂ミラー)は頭の真上付近にある天体を観測する時に役立ちます。接眼レンズはH20mm(35倍)、H12.5mm(56倍)、SR4mm(175倍)です。しかし175倍は過剰倍率ですから、見え方には期待しない方がよいでしょう。他に3倍バローレンズ、地上用接眼アダプターが付属します。とにかく安いので入門機としてオススメです。

 
ミザール TL-750 70mm 500mm 屈折 経緯台 口径は70mmありますので、入門機の屈折式にしては大口径です。焦点距離が500mmと短かく扱いやすいですが、収差がそれだけ大きくなってしまいます。上下・水平方向の微動装置がついていますので、天体の追尾は楽に行えます。
 
接眼レンズはH20mm(25倍)、H12mm(42倍)、SR4mm(125倍)です。接眼部はターレットを回すだけですので、交換不要で助かります。組み込み式・切替式の2倍バローレンズが付属します。
 

ケンコー・トキナーの天体望遠鏡

 お手軽な天体望遠鏡はミザール以外にもたくさんあります。その中でもコストパフォーマンスが高いことで知られているのがケンコー・トキナー製天体望遠鏡です。ケンコー・トキナーはカメラレンズのフィルターで有名ですね。また、割安な天体望遠鏡を製造するメーカとして昔から活躍しており、天体望遠鏡のほかにも双眼鏡、顕微鏡、プラネタリウムなどを製造しているメーカです。

ケンコー・トキナーの商品説明に関する公式ページ
写真イメージ 機種名 口径 焦点距離 形式 架台 つるちゃんの説明
ケンコー SKY WALKER SW-0 50mm 360mm 屈折 経緯台 口径は50mmで焦点距離が360mmしかない小型の天体望遠鏡です。短焦点設計で持ち運びには便利ですが、天体観測用としては色収差が目立ってしまって観測しづらいでしょう。
 
架台には微動装置がありませんので、高倍率での観測は厳しいものがあります。ファインダーは5倍×24mmで、このクラスとしては普通です。接眼レンズは種類が記載されていません。倍率は18倍、29倍、90倍です。3倍バローレンズ、天頂プリズム(天頂ミラー)に加えて地上観測用プリズムが付属します。また、デジアイピース(パソコンに映像を映し出す専用の接眼レンズ)が付属するタイプもあります。
 
1万円を切る実売価格は安いのですが、つるちゃん的に積極的にはオススメしません。

 
ケンコー SKY WALKER SW-T PC 76mm 300mm 反射 経緯台 卓上型ドブソニアンを採用したユニークな機種です。ドブソニアンとは、三脚を含めた架台部分を極限まで簡略化し、安価でコンパクトでかつ、機動的に観測できるようにした望遠鏡のことです。
 
口径は76mmと入門機としては十分です。焦点距離が屈折式よりも短くなる反射式ですが、それにしても焦点距離が300mmしかありません。ここまで短いと星像に影響すると思っておいた方が良いでしょう。しかしそのおかげで、非常にコンパクトな望遠鏡に仕上がっています。
 
倍率は15倍(H20mm)と75倍(H4mm)ですが、15倍は天体観測用としてはかなり低い目です。3倍バローレンズが付属しますので、こちらで45倍を出すことができますが、星像の悪化は避けられません。また、デジアイピースと呼ばれるWindowsのPCで画像を確認するための接眼レンズも付属します。ファインダーは5倍×24mmと普通です。
 
全体的に何かとユニークな望遠鏡に仕上がっており、メーカのチャレンジ精神を感じます。「こういう望遠鏡が欲しい」という方は、他に選択の余地がありません。
 
ケンコー スカイエクスプローラー SE-AT100N 100mm 450mm 反射 経緯台 口径100mmのニュートン型反射式ですが、卓上型経緯台となっており、非常にコンパクトです。反射式ということもあり口径100mmで、入門機としては大き目です。

天体の導入は架台に取り付けられたコントローラーを操作しながら行います。
コンパクトながら電動で自動追尾モードがあります。初期設定で付属のコンパスを使って北に向けます。次に鏡筒が向く高度を水平にし、続けて高度を観測地の緯度に合せます。こうすることで、導入した天体を地球の自転に合わせて追尾してくれます。ただし、初期設定方法が簡易的なものですので、長時間の追尾は難しいと思われます。
 
接眼レンズは20mm(22.5倍)、10mm(45倍)、6.3mm(71倍) (いずれも形式不明)で、3倍バローレンズが付属します。ファインダーは6倍24mmと小型でずが、このクラスとしては普通です。

 


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