日食(にっしょく)

皆既日食日食は地球が月の影の中に入ることにより、月が太陽を隠す現象です。このとき、太陽−月−地球の順に並んでいますので、日食は新月の時にしか起こりません。月の影には本影と半影があります。本影に入ると皆既日食となり、本影が地球に届かない場合は金環食となります。また、半影に入った場合は部分日食となります。

ある決まった地点で見られる日食をリストアップした場合、ほとんどが部分日食となります。皆既日食や金環食となるための本影は、半影と比べて範囲が非常に狭いためです。このことは言い換えると、太陽の見かけの大きさと月のみかけの大きさがほとんど同じためといえます。もう少し、月の直径が大きければ皆既日食はもっと頻繁に起こるでしょうし、逆にもう少し月の直径が小さければ皆既日食は起こらなくなります。

日食は月食と違って観測地によって見え方が異なります。ですから沖縄と北海道とでは欠け方が大きく異なるのが普通で、片一方では日食にならない場合もありす。

部分日食

 大きく欠ける部分日食もあれば、ほとんど欠けない部分日食もあります。日食自体が珍しい現象なので、欠け方の大小にかかわらず、見逃さないようにしましょう。望遠鏡で見る場合は黒点が隠されるのは興味深いところです。

皆既日食

 非常に珍しい現象で、月が太陽を全て覆い隠します。この時の太陽は月の背後を見ているため黒い太陽になります。黒い太陽の縁からは赤い炎のような紅炎(プロミネンス)が観測できます。と同時に普段は太陽のまぶしい光のために見ることのできなかった太陽コロナを見ることができます。また、皆既の始まりと終わりの瞬間には、月の谷間からわずかに太陽の光が漏れ、ダイヤモンドリングが見られます。皆既の継続時間は長い場合でも5分そこそこです。日本付近では2009年に日本で起こるトカラ列島での皆既日食がありましたが、日本本土では2035年まで皆既日食を見ることはできません。

金環日食

 皆既日食同様に非常に珍しい現象です。本影が地球に届かない場合に金環食となります。皆既日食の場合のようにプロミネンスやコロナやダイヤモンドリングは観測できません。しかし、リング状に輝く変わった太陽を観測できます。2012年には東京でも見ることができる金環食が起こります。

「つるちゃんのプラネタリウム for Javaアプレット」の中にある日食・月食では各地の日食を検索することができます。今後どのような日食が起きるのか、表示させてみましょう。


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