散開星団(さんかいせいだん)

散開星団は数十から数百個くらいの恒星がまばらに集まってできた星の集団です。その多くは銀河系の円盤の中にあります。ですから地球から見ると天の川に沿って分布しているように見えます。暗黒星雲の中で恒星が誕生するは場合、複数が一度に誕生しますので、誕生したての恒星は群れをなしています。これが散開星団です。このため散開星団の恒星は若いものが多く、写真のおうし座のすばる(プレアデス星団、M45)のようにまわりのガスがまだまとわりついている場合もあります。年が経つにつれて星々は銀河系内へバラバラに散らばっていきます。

名称 星座 赤経 赤緯 大きさ(’) 明るさ 備考
二重星団 ペルセウス座 02h19.2m
02h22.6m
+57゜08’
+57゜06’
36
36
4.4
4.7
h−χ
プレアデス星団 おうし座 03h47.0m +24゜07’ 100 1.4 M45
  ふたご座 06h08.9m +24゜20’ 40 5.3 M35
プレセペ星団 かに座 08h40.2m +19゜59’ 95 3.7 M44
  さそり座 17h54.1m −34゜48’ 60 3.2 M7

散開星団観測のポイント

肉眼で見る場合

 有名なすばる(プレアデス星団、M45)やプレセペ星団(M44)、二重星団(h−χ星団)などの大型の星団は肉眼でも見ることができます。しかし、本当の散開星団の美しさを味わうには双眼鏡や天体望遠鏡が必要です。

双眼鏡で見る場合

 大型の星団の美しさを味わうには双眼鏡がもってこいです。視野いっぱいに拡がる星団の美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。

望遠鏡で見る場合

 大型の星団を見る場合はできるだけ倍率を下げましょう。倍率が高いと星団の一部しか視野に入らないからです。中型、小型の星団の場合は倍率はまちまちです。星数が少ない場合は倍率を上げると星がまばらになり、さみしくなってしまいます。星数が多く密集しているものは倍率を少し高いめにすると迫力が増します。


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