6月6日夕方 リニア彗星がアルファードに接近

2004.5.2 新規

 リニ彗星は5月の下旬頃から日本でも夕空に登場しますが、その後彗星は暗くなりながら次第に高度を上げてきます。この間、彗星は星座を少しずつ移動していき、6月6日にはうみへび座の2等星アルファードに接近します。

6月6日 東京20時30分 アルファードに接近するリニア彗星
6月6日 アルファードに接近するリニア彗星

リニア彗星とアルファードの接近

 5月下旬に登場したリニア彗星は比較的明るい星の少ない領域を移動していきます。ですから、いくらリニア彗星が明るい彗星だといっても、星が不慣れな方にとっては彗星探しも少し骨が折れるかもしれません。しかし、そんな方でも大丈夫。6月6日頃にはアルファードに接近するのでリニア彗星を見つけやすくなります。

 アルファードといえばうみへび座の2等星ですが、真西から少し南よりの西南西の空低くで輝いています。付近にはこれといって明るい星もないので、アルファードを探すのは簡単です。アルファードの上方には木星がマイナス2等級で輝いていますので、こちらから真下方向へたどってもアルファードを探すことができます。

 アルファードさえ見つかればリニア彗星はそのすぐ左隣にありますから、これなら誰でも簡単に探すことができるというわけです。ただし、リニア彗星の明るさは3.7等とだいぶ暗くなってしまっていますので、観望するには双眼鏡を用意しておきたいところです。赤っぽい色をしたアルファードと短い尾も見えるリニア彗星。双眼鏡ならそんな両者を同一視野にとらえることができて、さぞかし印象深い眺めとなることでしょう。

 この頃は、ニート彗星方も北斗七星のひしゃくからほど遠くないところで3.6等の明るさで見えますので、ついでにこちらも双眼鏡で確認しておきたいところです。

6月6日前後における、リニア彗星とアルファードの接近の様子
6月6日前後の彗星の経路


つるちゃんのプラネタリウム ニート彗星、リニア彗星 完全解説