西空(夕方)のニート彗星の位置

2004.1.17 新規

 5月までのニート彗星は南半球の星座にいて見えにくい(または見えない)位置にいるため、観測することはできません。しかし、5月に入ると一気に北上してきて日本からも見やすくなってきます。

 下の絵は日の入り時刻または、日の入り時刻1時間後の西の空を中心とし、ニート彗星がどちらの方向に見えるかを図示したものです。ニート彗星は、5月3日頃から観測できるようになることがわかります。この頃の彗星は西というよりは南西の低い位置に見ることができます。彗星の明るさは2等くらいで、日本から観測できる期間の中では最も明るく、尾の長さも最も長く伸びてています。その後彗星は日増しに高度を上げながら西よりへ移動してきます。それとともに光度を落としながら尾の長さも短くなってしまいます。

 月の光は淡い彗星の光をかき消してしまいます。その意味では彗星を良い条件で観測しようと思えば月の条件も考慮しなければなりません。5月5日から5月20日頃が月明かりの影響がなくてよいのではないかと思います。しかし、先にも書いたように日が経つにつれて彗星自体が暗くなるので、できるだけ早い時期に見ておくようにしましょう。

日の入り時刻のニート彗星の位置(東京の場合)日の入り時刻のニート彗星の位置


日の入り1時間後のニート彗星の位置(東京の場合)日の入り1時間後のニート彗星の位置


つるちゃんのプラネタリウム ニート彗星、リニア彗星 完全解説