明るさと見え方

 ここではエンケ彗星の明るさや実際の見え方を紹介します。

明るさ

 エンケ彗星は10月下旬から11月上旬に最も明るくなります。この頃の明るさは7.2等です。10月中旬から11月中旬に限っていうと、7等台で推移しますから、それほど明るさに変化がないといえます。肉眼で見ることはできませんが、空が暗い場所なら双眼鏡を使えば観測できる明るさです。もちろん天体望遠鏡を使うと、確実に見つけられるでしょう。

見え方

 彗星というと立派な尾を伸ばした雄大な姿を思い浮かべられるかもしれませんが、エンケ彗星は何度も回帰を重ねているため、尾は発達しません。しかし、核を取り巻くコマは発達し、丸くてぼんやりした星雲状に見えます。最盛期の頃でも7等台前半の明るさですから、肉眼で見つけることはできず、双眼鏡か天体望遠鏡が必要になります。

 10月下旬から11月上旬にかけて、おとめ座銀河団へ近づきます。多くの銀河はエンケ彗星のように星雲状をしていますから、見間違えないようにしましょう。

つるちゃんのプラネタリウム エンケ彗星(P2/Encke)が双眼鏡で見える