7月上旬から見ごろとなっていたジャック彗星ですが、9月になると光度が落ちてきて観望期も終わりに近づきます。そんな頃、ジャック彗星観望のフィナーレを飾るのが、9月4日から5日にかけて見られる、はくちょう座の1等星デネブとの接近です。
ジャック彗星の明るさは9月4日で7.1等と落ちてきましたが、それでも郊外から双眼鏡を使えば楽に見える明るさです。21時ごろ、頭の真上を見上げましょう。本当に真上なので、立ったままだと体制が苦しいですから、寝転んで見るのがベストです。
さて、頭の真上には十字型をしたはくちょう座が見えます。白鳥の尾（頭ではありません！）に位置する1等星がデネブです。ジャック彗星はこの星から9月4日の場合で2.9度、9月5日の場合で3.1度離れたところにあります。10倍の双眼鏡なら視野の広さが5度ほどですから、デネブとジャック彗星を同一視野で見ることができるでしょう。
ジャック彗星など肉眼で見えない暗い天体を探すのは大変かもしれませんが、この日なら簡単に見つけることができます。こんな機会を逃さないようにしてくださいね！
