彗星の名前のつけ方

発見者の名前

 彗星の名前はどのようにつけられるのかご存知ですか。彗星の名前は、最初に彗星を発見した人の名前が3名まで付けられることになっています。例えば、1997年に地球に接近して明るくなったヘール・ボップ彗星は、ヘールさんとボップさんがそれぞれ独立して発見した彗星です。

組織による発見の場合

 しかし、最近では彗星や小惑星の捜索が世界各地で組織的に行われており、個人の名前が付けられることは少なくなってきています。ニート(NEAT)彗星のNEATはNear Earth Asteroid Trackingの略で、NASAのジェット推進研究所が地球に接近する小惑星を捜索するプロジェクトです。

 また、リニア(LENEAR)彗星のLENEARはLincoln Near-Earth Asteroid Researchの略で、マサチューセッツ工科大学のリンカーン研究所が行っている地球に接近する小惑星を捜索するプロジェクトです。

 他にも2012年に太陽へ接近するパンスターズ彗星(PanSTARRS)や、アイソン彗星(ISON)なども同様です。

符号による呼び名

 もともと彗星には C/2001 Q4(NEAT)、C/2002 T7(LENEAR)などといった符号が付けられています。組織によって発見された彗星の場合は、同じ名前の彗星がたくさん存在しますので、これらの彗星をひとつに特定する場合は、こういった符号で呼ばれることがあります。天文誌や専門サイトなどでは、非常によく使われますので、戸惑わないようにしてくださいね。