星が見えない


2005年10月3日

 ある年配の方からメールをいただいた。内容を要約すると「最近(ここ数ヶ月)ずっと気になっていることがあります。星が見えないのです。」ということ。最初は雲が多いからなのかと思っていたらそうでもなさそうで、日中は晴れていても夜になると星が見えなくなるという。実はこの方だけでなく、星空を見ようと思う多くの方が、同じようなことを考えてるんじゃないかな。

 光害(ひかりがい、こうがい)という言葉が示すように、人工の光によって夜空は明るく照らし出され、小さくて暗い星の光はかき消されて見えなくなってしまう。山間部からだと星が明るく見えて、しかも暗い星までたくさん見えるのに、都会からだと、星が全然見えないというのも、当然といえば当然のことだ。

 最近はいろんな理由から、人工の光が夜空を埋め尽くしている。誰も使用しない施設の明るい照明や、過剰なまでのネオンサイン。防犯対策などの理由から、必要なものは仕方がないけど、必要以上に照明がつけられているのも事実。なにげない年配の方の疑問だけど、意味深くて考えさせられるメールだ。




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