火星大接近観測ガイド(その1)

5月から6月の火星

 5月から6月にかけての火星は、やぎ座からみずがめ座付近を移動しており、8月27日の大接近に向けて地球との距離を次第に狭めてきているところです。この頃の火星は夜半以降が観測対象となります。それというのも、火星は遅い時間にならないと東の空から上ってこないからです。明るさの方は0等からマイナス1等と、明るい都会でも十分に見つけられる明るさです。視直径の方も10秒を超えてきますので、アマチュアの天体望遠鏡でも楽しめる大きさになってきました。

 そんなわけで、ちょっと夜更かしをして火星観望を楽しんでみられてはいかがでしょうか。下に火星のデータを掲げておきますので、観測時の参考にしてください。

 火星の位置の星図は、観測ガイドの中にある6月(3)火星が接近中を参考にしてください。

日付 札幌 東京 大阪 福岡
火星の出 0時の高度 火星の出 0時の高度 火星の出 0時の高度 火星の出 0時の高度
5/25 0:00 -0.6゜ 23:48 +1.2゜ 0:06 -1.7゜ 0:24 -5.3゜
6/10 23:19 +5.9゜ 23:11 +8.1゜ 23:27 +5.3゜ 23:46 +1.8゜
6/25 22:39 +12.3゜ 23:33 +15.1゜ 22:49 +12.5゜ 23:08 +9.2゜

 

日付 赤経 赤緯 光度 視直径 距離 輝面比 0時の形 3時の形
5/25 21h28m -17゜30' -0.3等 11.6秒 0.807AU 0.87
6/10 22h00m -15゜34' -0.7等 13.5秒 0.695AU 0.87
6/25 22h26m -14゜04' -1.1等 15.7秒 0.599AU 0.89

※「つるぷら」による略算ですので多少の誤差を含む点をご了承ください。

「天文ソフトつるちゃんのプラネタリウム」のフリー版では、火星の位置を表示したり、上の絵のような火星表面模様の概要をつかむことができます。ダウンロードして観測にお役立てください。

当ホームページからは、「つるちゃんのプラネタリウム for Javaアプレット」の中にある
    万能プラネタリウム
    惑星の経路
    観測情報
  などからも火星の位置や情報をシミュレーションすることができます。