ガリレオ衛星の相互食 2003年3月10日、17日、24日

[ ガリレオ衛星の相互食 ]

 今年はガリレオ衛星の相互食が起こります。ガリレオ衛星は、木星の周りを回る4つの大きな月です。ガリレオ衛星の相互食は6年に1度(木星の公転周期の半分)、木星の衛星の軌道が真横から見える位置に来るときに起こります。

 相互食とは、衛星が別の衛星を隠したり、衛星が別の衛星の影に入る現象のことです。地球から見ると、衛星の明るさが暗くなることで観測できます。ただし、観測には天体望遠鏡が必要となります。


 先月に引き続いて、観測しやすいものを紹介します。

3月10日 1時37分

 カリスト(第4衛星)が、エウロパ(第2衛星)を隠します。
 ・部分食
 ・継続時間 12.9分
 ・減光量 59%

 下の絵では、緑色のエウロパが、黄色のカリストの本体によって隠されます。

    ガリレオ衛星の相互食(3月10日)

3月10日 18時59分

 イオ(第1衛星)の影に、エウロパ(第2衛星)が入って隠されます。
 ・金環食 0.7分
 ・継続時間 4.8分
 ・減光量 84%

 下の絵では、緑色のエウロパが、紫色のイオの影に入って隠されます。(下の絵では衛星の影の計算は行っていませんので、衛星の影は表示されていませんし、影に入ったエウロパも普通に表示されています。)

    ガリレオ衛星の相互食(3月10日) 

3月17日 21時12分

 イオ(第1衛星)の影に、エウロパ(第2衛星)が入って隠されます。
 ・本影部分食
 ・継続時間 4.8分
 ・減光量 68%

 下の絵では、緑色のエウロパが、紫色のイオの影に入って隠されます。(下の絵では衛星の影の計算は行っていませんので、衛星の影は表示されていませんし、影に入ったエウロパも普通に表示されています。)

 また、この少し前の19時51分には、イオがエウロパを隠します(減光量22%)

    ガリレオ衛星の相互食(3月17日)

3月24日 23時25分

 イオ(第1衛星)の影に、エウロパ(第2衛星)が入って隠されます。
 ・本影部分食
 ・継続時間 4.6分
 ・減光量 51%

 下の絵では、緑色のエウロパが、紫色のイオの影に入って隠されます。(下の絵では衛星の影の計算は行っていませんので、衛星の影は表示されていませんし、影に入ったエウロパも普通に表示されています。)

 また、この少し前の21時55分には、イオがエウロパを隠します(減光量19%)

    ガリレオ衛星の相互食(3月24日)