水星が東方最大離角 2005年7月9日

7月上旬は水星が見やすい

 6月末には水星、金星、土星が大接近して話題となりました。とても明るい金星に水星が接近したこともあって、普段だとなかなか見つけにくい水星を見つけるチャンスだったわけですが、「残念ながら見損なっちゃったよ」という方がいらっしゃるかもしれません。そんな方もあきらめることはありませんよ。7月9日には水星が東方最大離角となり、太陽から目いっぱい離れて見つけやすくなります。しかも、まだまだ金星と接近した状態が続いていますので、7月の上旬は水星を見つけるチャンス!

 下の絵からもわかるように、6月下旬から7月上旬にかけては、日の入り時刻における水星の高度が15度を超えていて、良い条件が継続していることがわかります。よく見ると、最大離角となる7月9日よりも7月上旬頃の方が若干高度が高くなっていますね。しかも、水星の明るさは日増しに暗くなっていきます。ですから、無理をして7月9日を待たずとも、6月下旬から7上旬のうちに、見られる時に見ておくのが吉といえそうです。

日の入り時 水星の位置変化
日の入り時 水星の位置変化

 下の絵は7月9日東京における日の入り40分後の西空の様子です。この日はちょうど三日月が近くに見えますので、まずはこれを見つけましょう。何、三日月が見つからない? うーん、その人は水星を見るのはあきらめた方がいいかも・・・。三日月の右下方向には宵の明星である明るい金星がすぐに見つかるかと思います。そらにその左下側、金星からほど遠くない所に0.5等の水星が見えるはずです。薄明中なので双眼鏡を用意しておした方が良いかもしれません。

 ぜひ、西の方角が地平線付近まで開けた場所でごらんいただければと思います。 

2005年7月9日 東京での日の入り40分後 西天のようす
2005年7月9日 東京での日の入り40分後 西天のようす

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ホゲ: おーい、三日月が見つからんぞー。
つる: どっちを向いとるんや。三日月が見えるのは西の方角や。
ホゲ: ガサガサ、ゴソゴソ、・・・。

ホゲ: おーい、今度は金星が見つからんぞー。
つる: この時期の金星は日の入りから1時間半しか見えへん。お前がトロトロしてる間に沈んでしもうたんとちゃうか。
ホゲ: ガーン。

つる: みなさんはこういうことがないように、少し早い目の時間から準備をしてくださいネッ。
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