水星が西方最大離角 2005年12月12日

明け方の東天で水星が見やすい

 条件こそあまり良くありませんでしたが、先月水星は東方最大離角となりました。そして、今月12日には早くも西方最大離角となって、明け方の東天で水星が見やすくなります。水星の公転周期は88日ですが、この辺からも水星の公転周期の短さがわかりますね。

 今回の最大離角では、日の出時刻における水星の高度は東京の場合で18度弱に達し、東天で見ることのできる水星としては相当に条件が良いといえます。下の絵は東京の日の出40分前の東天の様子です。水星は−0.4等星の明るさで東というよりは南東寄りの空に見ることができます。夜明け前の空は夕方の空と違って大気中のチリやホコリが少なくなるため、透明度が高くなることが多く、薄明の中での水星探しはやりやすくなります。上方に見える木星を目印にして、おおよその方角や高度の見当をつけるようにしましょう。わかりづらければ、双眼鏡を併用されることをおすすめします。

 コペルニクスも生涯見ることのできなかった水星ですが、このページを読んだあなたなら、きっと見つけることができますよ。がんばってください。

12月12日19時 東京から見た月と火星
12月12日 水星が西方最大離角

日の出時刻における水星の位置変化
日の出時刻における水星の位置変化