水星が西方最大離角、月と木星が並ぶ 2008年3月3日

水星が西方最大離角だが、イマイチな観測条件

 水星は太陽から最も離れる最大離角が年間を通して計6回あります。3月3日ひな祭りの日に、水星は太陽から西の方向へ最も離れる西方最大離角となります。離角は27度9分で、今年6回ある最大離角のうちで最大となります。だったら観測条件も一番良くなるのかというとそうではなく、下の絵のように日の出時刻における水星の高度は東京で13度ほどしかありません。

日の出時刻における水星の位置変化
日の出時刻における水星の位置変化

 下の絵は日の出30分前における水星の位置です。日の出30分前ですから、空はかなり明るくなっています。しかも水星の高度は10度を切っていますから、水星の明るさが0.1等あるとはいえ、相当に見づらいと思います。近くには明るい金星がありますから、金星を頼りに双眼鏡を使って水星を探してみましょう。

2008年3月3日 日の出30分前 水星の位置
3月3日 日の出30分前 水星の位置

月と木星が接近

 水星が西方最大離角となる3月3日、夜明け前の東天で月と木星が並びます。最も接近するのは東京の場合14時5分で、この時でも月と木星の間隔は4度弱離れています。ですから接近というほどのものではなく、並ぶといった程度です。木星は−2.1等と明るいので、月齢24.7の三日月のような月との接近は見ばえがします。

 上の絵は日の出30分前のものですから、観測される際はもう少し早い目の時間から見始めるようにしましょう。


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