水星が東方最大離角 2008年9月11日

低い高度の水星

 水星は9月11日に東方最大離角となります。しかし、今回はあまり条件が良くありません。下の絵をご覧ください。日の入り時刻における水星の位置を表したものですが、水星の高度は10度ほどにしかならないことがわかります。10度といえば大人が腕をいっぱいに伸ばし、にぎりこぶしを縦に作った時の間隔です。日の入り直後は空が明るくて水星は見えませんし、少し時間が経ってまわりが暗くなると、地平線下へたちまち沈んでしまいます。

日の入り時刻における水星の位置変化
日の入り時刻の水星の位置。日の入り直後の高度は10度ほどにしかならなず、あまり条件が良くない。

 下の絵は日の入りから30後の西空のようすです。近くには−4等級の金星がいますが、おそらく肉眼では金星しか見えないでしょう。双眼鏡を使って金星を視野に入れ、そこから左下方向へ双眼鏡をずらすと水星が見つかるかもしれませんが、空がまだまだ明るいので相当に注意しながら探す必要があります。地平線までよく晴れた日に挑戦してみてください。

東方最大離角となった水星
日の入り30分後でも水星の高度は5度ほどにしかならない。実際の観測は骨が折れる。

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