木星と天王星が大接近 2010年6月8日

木星と天王星の間隔が0.5度を切る

 木星は2010年3月1日に合となりました。それから3ヶ月がたって、夜明け前の東天に顔を見せるようになってきました。下の星図は東京で空が白み始める直前頃、東の空のようすです。木星は20度くらいの高度で明るく光って見えます。そんな木星は6月8日に天王星へ0.5度を切るような至近距離まで接近します。天王星はもとより、木星の公転周期が比較的長いため、両者の接近はなかなか起こりません。前回接近したのは1997年2月16日のことで、0.2度まで接近して以来の天文現象となります。

 木星と天王星の位置関係がわかりづらいので、拡大した星図を用意しました(下側の星図)。こちらは方位・高度基準ではなく、赤経・赤緯基準ですので注意してください。星図を見ると天王星は木星の北側にあることがわかります。木星はマイナス2等級以上の明るさがありますから、非常に明るくて肉眼でも簡単に見つけることができます。しかし、一方の天王星は6等級の明るさしかありません。これは肉眼でかろうじて確認できるギリギリの明るさですが、明るい都会の夜空ではもちろんのこと、都会から少し離れた郊外でも難しいでしょう。

 しかし双眼鏡を使うと、天王星は比較的簡単に探すことができます。特に今回はすぐ近くに木星が見えますから、天王星を探すのは容易です。ぜひこの機会に双眼鏡を使って、天王星を探し当ててください。

夜明け前、木星が見える位置



木星と天王星の位置関係 拡大図

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