金星、火星、土星、月が集まる 2010年8月13日

最接近時は7.9度の範囲に4天体がひしめく

 2010年8月は夕方の西空で金星、火星、土星に水星まで加わり、大変にぎやかで話題が尽きません。その中でもとりわけ注目したいのが、8月13日に起こる4天体集合ではないでしょうか。この日は金星、火星、土星が集まっていたところへ月齢3.3の三日月が加わって、美しい眺めとなります。最も離れた天体は月と土星で、最接近となる12時15分頃の間隔は7.9度です。実際に見ることのできる夕方頃にはもう少し間隔が開いてしまいますが、それでも狭い範囲に4つの天体がひしめく様子を天体観測することができるでしょう。

 この日の日の入り時刻は東京で18時33分。空が完全に暗くなるのは20時08分です。下の星図は東京の日の入りから約50分後の様子ですが、空はまだ少し明るい状態です。4天体の中で最も暗いのは火星で1.5等の明るさがありますが、まわりが明るいので肉眼ではちょっと苦しいかもしれません。少し時間をおいて空が暗くなってから確認するか、双眼鏡を使用した方がよいと思います。しかし、あまり時間がたつと高度が下がってきますから、次第に見づらくなります。空が暗くなるのと、高度が下がって見づらくなるのとの競争です。頃合いを見計らって観測するようにしましょう。

8月13日、東京、日の入りから約50分後  金星、火星、土星、月の位置関係



月の形

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