金星が内合 2010年10月28日

金星が太陽と同じ方向へやってくる

 夕方の西空でひときわ明るく光る金星。月と大接近したり、他の惑星や明るい星と接近して、話題を振りまいてきました。しかし、そんな金星も10月28日に内合となります。

 下に示した太陽系のようすをご覧ください。地球、金星、太陽がこの順番で、一直線に並んでいることがわかります。「よく見ると一直線から少しズレてるじゃないか!」 と言われるかもしれませんね。これは、ここでいう内合は赤経の合であることや、金星の軌道が地球の軌道から少し傾いていることから、このように見えてしまいます。

太陽系のようす

糸のように細い金星を天体観測しよう

 下の星図は金星が内合となる時刻、28日1時における太陽と金星の位置関係を示したものです。内合といっても太陽と金星が重なるわけではなく、意外と離れていることがわかります。天体望遠鏡をお持ちの方は、この日、太陽が南中した頃、太陽の真下方向を探してみてください。すると、糸のように細くなった金星を見つけることができます。珍しい金星の姿を天体観測できるチャンスですから、一度挑戦してみられてはいかがでしょうか。誤って太陽を視野に入れないよう、くれぐれも注意してください!

 この後金星は、夜明け前の東天へ移ります。そしてしばらくすると、再び明るい金星を楽しむことができるようになるでしょう。

内合の頃 太陽と金星の位置関係

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