月、金星、土星とスピカがまばらに集まる 2010年12月2日、3日

4天体がまばらに集まる

 先月の11月18日、金星がスピカに近づくという記事を紹介しましたが、その後も両者は大きく離れることなく、比較的近い位置関係を維持しています。あわせて土星もそれほど遠くない位置にあって、むしろスピカと土星の間隔は縮まってきました。そんな折、これら3つの天体へ細い月が近づきます。といっても、どれもそれほど近づくわけではなく、全体的にまばらに集まるといった感じです。

12月2日

 まず12月2日です。この日はスピカをはさんで上側に土星、左下側に金星が見えます。スピカと土星は10.3度、スピカと金星は7.6度離れています。ここへ月がやってくるのですが、3つの天体の中で最も近い位置にあるのはスピカです。といっても東京の場合で5.5度ほど間隔が開いていますから、接近と騒ぐほどのものではありません。

12月2日のようす


12月2日 月の形

12月3日

 翌日になるとスピカと土星の距離は10.2度で少しだけ縮まります。また、スピカと金星の距離は8.1度で、逆に少しだけ開きますが、大勢に影響ありません。一番違うのは月の位置が低くなったことです。金星から見ると月は右下方向にあって、最も低かった金星よりもさらに低い位置です。金星と月の距離は7度ですから、こちらも接近と呼べるものではありません。前日よりも月が細くなりましたから、美しさも増すことでしょう。

12月3日のようす


12月3日 月の形

関連記事
  2007年6月18日、19日 月と金星と土星で西空がにぎやか


つるちゃんのプラネタリウム トップへ戻る 天体観測ガイド 2010年へ戻る