月と土星とスピカが近づく、条件良し 2012年5月4日宵から5日未明

 ここ数ヶ月の間、毎月のように月と土星とスピカという3個の天体が近づいています。しかし間隔が広い目で、まばらに集まるといった感がありました。そして今回、5月4日から5日にかけても3天体が近づきますが、今回は以前よりも集まり方の密度がやや高くなります。

 それというのも、現在土星は逆行状態にあり、スピカに近づきつつあるからです。もう少しわかりやすく言うと、土星はスピカに対して東の方から少しずつ近づいてきています。そして、5月21日に最接近となるのです。そんなわけで、土星とスピカの間隔は以前よりも狭くなっており、ここへ月が近づくので見ごたえがあるというわけです。来月6月1日にも3天体が近づきますが、この時は月の位置関係が悪く、今回ほどまとまりがありません。

 月がスピカに最も近づくのは、東京の場合で5月5日の3時2分頃です。間隔は2.3度ほどですから、まずまずの接近といえます。また、月が土星に最も近づくのは5月5日の5時43分で、間隔は6.9度と開いています。しかも、既に西の空へ沈んでしまっている上に、日の出後の話になってしまいます。

 何やらゴチャゴチャと書きましたが、要するに、5月4日の宵から5日の未明の間に見ておかれるのがいいですよ! ということで、ご覧になってくださいね。

21時頃、南南東の空に見える月と土星とスピカ
2012年5月4日は土星とスピカが近づいているところへ月が近づく。最近の中では間隔が最も狭い

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