ミラが極大の頃 2013年7月10日

 ミラといえば、くじら座の変光星であることは有名です。ミラは2.0等星から10.1等星まで大きく明るさを変えますが、変光する範囲がキッチリ決まっているわけではありません。また、変光する周期もキッチリ決まっていませんが、およそ332日と言われています。そんなミラが、7月10日頃に極大を迎えて明るくなります。

 ミラがあるくじら座は秋の星座ですから、7月に見るとなると、夜半を過ぎてから深夜のことになってしまいます。下の星図は7月10日の2時半頃、東天のようすです。くじら座はちょうど地平線から昇ってきたところです。ミラはくじら座の心臓部分に位置しますが、付近にあまり明るい星がありませんから、見つけやすいでしょう。しかし、必ずしも2等級まで明るくなるとは限りません。3等台半ば止まりの時もありますから注意してください。

 ところで、ミラの変光周期は332日ですから、1年365日よりも1ヶ月分ほど短くなっています。言い換えると毎年1ヶ月ずつ極大日が早まります。これによって、極大日にくじら座が昇る時間は毎年2時間ずつ遅くなっていきます。ですから来年以降は、日の出前後にくじら座が昇ってくることになり、しばらく極大頃のミラの天体観測が難しくなります。2013年に見ておかれるのが得策ですよ。

深夜にミラが見える位置

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