水星が西方最大離角 2014年3月14日

 水星は太陽系で最も内側の軌道を回る惑星として知られています。公転周期は88日と短く、地球と出会う会合周期も116日と短くなっています。このため地球と水星は、多くの年で年間3回会合します。そんなことから、水星が太陽からもっとも離れた位置にやってくる西方最大離角と東方最大離角は、それぞれ年に3回ずつ起こります。

 前置きが長くなりましたが、今年最初の西方最大離角が3月14日に起こります。最大離角というと太陽から離れて見つけやすくなるように思いますが、今回は残念ながら日の出前の水星の高度があまり上がらず、最大でも13度どまりで、あまり条件が良くありません。

 下の星図は日の出から40分前、東の空のようすです。水星が低い位置に見えています。明るさは0.2等ですから明るいように思われるかもしれません。しかし実際は、空が白み始めている上に地球大気による減光の影響を受けて、相当見づらいと思います。金星との位置関係からおよその位置に見当をつけて、双眼鏡の助けを借りてご覧になってください。

低い位置に見える水星



日の出時刻に見える水星の位置

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