小惑星ベスタと準惑星セレスが相次いで衝 2014年4月17日と19日

 2014年4月は火星が地球へ最接近し、おとめ座で明るくなって話題となっています。そんな折に、同じおとめ座で2つの小惑星が並走しており、同時期に衝となって、ひっそりと観測好機を迎えます。

 まず最初、4月17日に衝となるのは小惑星ベスタです。小惑星は火星と木星の間を回る小天体のことで、多数発見されています。ベスタは、セレス、パラス、ジュノに次いで4番目に発見された小惑星です。小惑星の中では最も明るくなり、今回は5.8等と、肉眼で見えるギリギリの明るさです。しかし、街中から肉眼で見るのはまず無理でしょうから、双眼鏡を使って確認してください。

 2日遅れて4月19日に衝となるのは準惑星セレスです。セレスも小惑星の一つですが、直径が950Kmもあって重力が強いことから、準惑星に分類されています。しかし明るさはベスタよりも暗くて、7.0等しかありません。よって、見るだけでも双眼鏡が必要です。

 下に詳しい星図も載せておきましたので、探される際の参考にしてください。なお、セレスとベスタは7月6月に9分53秒(=0.164度)まで近づきます。明るい小惑星がこんなに近づくのは珍しいことですから、こちらもお見逃しなく。(その頃に、また紹介させていただきます。)

セレスとベスタが見える位置



セレスとベスタの移動経路 拡大図

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