火星が東矩 2014年7月12日

 2014年の火星は4月9日に衝となり、その5日後に地球へ最接近しました。その後は5月21日に留を迎えて逆行から順行へ動く向きを変え、火星の観望期も終焉を迎えた感があります。そして7月12日には早くも東矩となり、見かけ上は太陽へ近づいてきたことを実感します。明るさも0.2等とマイナス等級ではなくなり、冴えない火星に戻ってきました。

 ところで東矩とは、惑星が太陽の東側へ90度離れて見えることです。下の図は7月12日の太陽系を表したものです。火星−地球−太陽が作る角度が90度になっていることがわかりますね。

 今後、火星は太陽から逃げるように、どんどんと東へ移動していきます。しぶとく太陽から逃げ続ける火星ですが、少しずつ、そしてまた少しずつ、次第に太陽に追いつかれていきます。そして、来年の6月14日にとうとう追いつかれて、合を迎えるでしょう。

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