土星が留 2015年3月15日
3月15日に土星が留となり、観測好機に入ってきます。ところで留とは何でしょうか?
土星をはじめとした惑星は、恒星を背景にして通常は西から東(星図では右から左)へ少しずつ位置を変えています。この動きを順行といいます。しかし、地球が別の惑星を追い越したり、別の惑星に追い越されるときは、惑星はいったん逆戻りする動きを見せます。これを逆行といいます。順行から逆行に移るときや、逆行から順行に移るとき、惑星はいったん動きを止めるように見えて、これを留とよんでいます。
前置きが長くなりましたが、3月15日に土星はさそり座で留となります。そしてこの日を境に、順行から逆行に転じます。こうなると地球は土星を追い越す体制に入ります。地球との距離が次第に近づいてきて、観測条件が良くなってきます。といっても土星はもともと地球から遠いところにありますから、ワーワー騒ぐほど距離が一気に縮まるわけではありません。
ということで、土星は5月23日の衝を目指して観測好機に入ってくることを、みなさんに報告しておきます。
2015年 土星の経路
3月15日に土星が見える位置
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