プレセペ星団に火星が大接近 2015年8月21日

 火星は今年の6月14日に合となり、太陽と同じ方向にやってきました。それから2ヶ月が経ち、夜明け前の東空で、低い位置に見ることができるようになっています。そんな折、火星がプレセペ星団に近づきます。プレセペ星団といえば、かに座の中央部にあって、よく晴れた日なら肉眼でもぼんやりとした光の塊に見える大型の星団ですね。

 火星がプレセペ星団に最も近づくのは20日の21時ごろですが、残念ながらこの時間帯に見ることはできません。実際に最も近づいたようすが見られるのは、21日の夜明け前になります。

 下の星図は8月21日の4時ごろ、東京から見た東空のようすです。低空に1.8等の火星があります。プレセペ星団との間隔は最も近づいたときで0.5度ですが、星団の直径は1.5度以上もあります。大接近というよりも、火星がプレセペ星団の中に入り込む格好です。薄明が始まる低空で観測しづらいですが、双眼鏡か天体望遠鏡を使えば、観測できるのではないでしょうか。お持ちの方は挑戦してみてください。

火星は低空に見える



プレセペ星団に近づく火星の経路

関連記事
  2013年9月9日 火星とプレセペ星団が大接近

  天体観測ガイド 2015年