金星と木星が超大接近 2016年8月28日

 2016年は惑星同士が0.1度を切るような超がつく大接近が2度も見られます。1回目は1月9日に起こり、金星と土星が0度5分まで近づきました。それから7ヶ月半後となる8月28日に、金星と木星という最も明るい2惑星のゴールデンコンビが、わずか0度3分まで近づきます。

 といっても最接近は7時28分です。この時間は昼間ということで、肉眼で見ることはできません。しかし双眼鏡か天体望遠鏡を使えば、両惑星がピッタリひっついた様子を観測できます。太陽からの離角が小さいですから、誤って太陽を導入しないように細心の注意を払ってください。

 近づいた様子を肉眼で見たいと思ったら、最接近の時刻に近い明け方に見たいところなのですが、残念ながら地平線下にあって見ることができません。そうなると夕方に見るしかありません。下の星図は日の入りから16分が経過した西の方角です。間隔はこの時点で0.5度弱まで広がっています。周囲はまだまだ明るいですが、双眼鏡を使えば金星と木星が大接近していることがわかります。左下方向には水星もありますが、こちらは明るさが0.9等しかなく、この時間帯に見つけるのは大変でしょう。

 金星も木星も沈む時刻が迫っています。東京での没時刻は木星が19時14分、金星が19時15分です。くれぐれも沈む前に観測してください。また、前日も0.6度と大接近状態ですから、こちらもねらってください。

金星と木星が大接近したようす