土星が留、順行へ 2017年8月26日

 今年は目いっぱいまで環が開き、観測が楽しい土星ですが、8月26日に留となって逆行から順行に移ります。
 
 拡大した土星の経路図をご覧ください。6月15日に衝となった頃、公転軌道上で動きが速い地球が動きの遅い土星を追い越しました。このため星図上では後戻りするように、左から右へ動いていました。これを逆行といいます。しかし、地球が土星を追い越すイベントも終わり、土星は動く向きを変えて逆行から順行に転じます。このとき土星はいったん動きを止めるように見え、留と呼んでいます。

土星の経路(拡大図)

 留を迎えた土星は観測好機が過ぎつつあります。西へ傾く時間が早まって、観測時間が次第に短くなります。土星はもともと地球から遠く離れているため、火星のように顕著に表れませんが、次第に地球から遠ざかりますので見かけ上の大きさも小さくなります。まだ少し余裕はありますが、観測条件が悪くなる前に、環の開いた土星の姿をしっかり観測しておきましょう。

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