水星と火星が0.1度以下の超大接近 2017年9月17日

 9月17日の夜明け前、水星と火星がわずか3分角まで接近します。3分角といえば0.1度を切っていますから、これはもう超大接近といってもよいでしょう。しかも日本では最接近の頃に観測できてラッキーです。さらに日曜日の夜明け前。日曜日がお休みという方にとっては、願ってもないチャンスです。

 下の星図は4時40分ごろに東京から見た東の空です。日の出は5時25分なので、日の出から45分前ということになります。空は薄明が始まっていて肉眼ではドンドン観測しづらくなっていきます。実際はもう少し早い目から観測された方がよいでしょう。星図で見た水星と火星は、ほとんど重なっていますね。

通常の星図では重なって表示される水星と火星

 この星図よりも15倍拡大した星図も載せておきました。これを見ると実際は、水星と火星が重なるわけではないことがわかります。1日ごとに示した位置関係の変化を見ると、9月17日はドンピシャで超大接近となることがおわかりいただけるでしょう。と、ここまではいいのですが・・・。

水星と火星の位置関係(上の星図を15倍に拡大)

 水星は-0.8等で、肉眼でもなんとか見えそうです。しかし残念なことに、火星は1.8等の明るさしかありません。すでに薄明が始まっている上に、高度も5度を切っています。肉眼で見つけるのは難しいでしょう。期待させておいてからで申し訳ないのですが、肉眼で見るのは難しく、双眼鏡を使って接近の様子を楽しむことになりそうです。