水星が東方最大離角 2018年3月16日

 3月16日は水星が太陽の東側へ最も離れる東方最大離角になります。
 
 水星は太陽系で最も内側の軌道を回る惑星として知られています。それだけにいつも太陽の近くにあって、見づらい惑星です。最大離角の頃は太陽から離れるため見つけやすくなるのですが、その条件は毎回異なります。今回は年間3回起こる東方最大離角の中で、最も条件が良いものです。
 
 それでは星図をご覧ください。東京で18時30分に真西方向を見たようすです。日の入りは17時49分ですから、日没から41分が経過しています。しかし、空が完全に暗くなるのは19時14分で、あと44分あります。そんなわけで、まだ薄明が強く残っており、星を見るには厳しい状態です。
 
 今回は近くに非常に明るい金星がありますので、まずこれを見つけましょう。高度が6.2度と低いですが、明るくピカピカ光るのですぐにわかるはずです。

日の入り時刻における水星の位置変化(5日間隔)

 水星は金星から右上へ4度離れたところにあります。明るさは-0.1等ですから明るいように思いますが、薄明中で見づらいでしょう。時間の経過とともに薄明が弱まりますから、空がほどよく暗くなったところでご覧ください。
 
 双眼鏡をお持ちの方は、ぜひお使いください。双眼鏡を使えば見やすくなりますし、10倍くらいまでの倍率なら金星も同一視野に見えてバッチリです。

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