11月22日は小惑星ジュノが衝を迎えます。今回は13年に一度しかない好条件です。
ジュノは1804年に小惑星として3番目に発見され、4大小惑星の一つとして知られています。ジュノが公転する軌道の離心率は0.255と、火星の0.093などと比べても大きいもので、楕円がきつい軌道です。このため、同じ衝でも毎回条件が大きく異なります。今回はジュノが太陽へ最も近づく近日点付近で衝となるため、普段の衝よりも好条件です。
ジュノと地球の位置関係 |
下の図は20年間にわたり、ジュノと地球の距離を表すグラフです。2018年後半に最も値が小さくなっており、ジュノが地球へ大接近することがわかります。このような大接近は13年ごとに起こりますので、今回は13年に一度の観測好機というわけです。
20年にわたるジュノと地球の距離変化 |
下の星図は21時ごろ、ジュノが見える位置を示したものです。当日は月が明るいですから、実際は少し日を前後させた方がよいでしょう。
ジュノは初冬の星座、エリダヌス座にあります。明るさは7.5等で、目一杯まで明るくなっています。7.5等といえば、少し郊外に行くと、双眼鏡を使えば見られる明るさです。
オリオン座の足元から始まるエリダヌス座の小さな星をたどりながら、双眼鏡を使ってジュノへ近づきましょう。詳しい星図も載せておきましたので、参考にしてください。
21時ごろにジュノが見える位置 |
ジュノ付近の拡大図(地平座標系) |
ジュノは惑星の仲間ですから、恒星に対して日々ゆっくりと移動します。観測する日が違うと、位置もズレますから注意しましょう。エリダヌス座の22番星、24番星、30番星あたりを基準にすると、わかりやすいのではないでしょうか。赤道座標系による星図も載せておきましたので活用してください。
ジュノの経路(赤道座標系) |