土星が衝 2020年7月21日

 木星が衝となってから1週間後、土星も衝を迎えます。
 
 太陽系の図をご覧ください。太陽、地球、土星がこの順で一直線に並んでいます。地球から見た土星は、太陽とちょうど反対の方向に見えますので、衝であることがわかります。
 
 21時ごろですと、土星は南東の空でやや低い位置に見えます。明るさは0.1等で、1等星よりも明るくなっています。しかし、近くにある木星の-2.8等にはおよびませんし、木星が金色であるのに対して土星は落ち着いた黄土色をしています。木星の左側が土星ですので、間違えないようにしてください。
 
 衝の頃は土星の観望期ですから、天体望遠鏡を向けましょう。土星の開いた環の存在くらいなら、小型の望遠鏡でも簡単にわかりますし、8等級の衛星ティタンも観測することができます。

太陽と地球と土星の位置関係

21時ごろ、南東に見える土星

 ところで、一時期は4.7度まで近づいた土星と木星ですが、今は7.2度まで間隔が開きました。この後も8月29日ごろまでは間隔がジワジワと開いていきます。しかし、それ以降は再び接近に転じ、年末には20年ぶりに接近します。

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