火星が留で逆行へ 2020年9月10日

 9月10日に火星が留になり、順行から逆行へ移ります。
 
 火星は恒星に対し、西から東へ移動する順行をしてきました。しかし9月10日を境に動く向きを変え、東から西へ移動する逆行に移ります。惑星が太陽の周りを回る際に、動きの速い地球が動きの遅い火星を追い越すとき、一時的に見られる現象が逆行です。遅い車を追い抜くときに、相手の車が後ろに移動するように見えるのと同じ理屈です。
 
 移動経路を示した下の星図をご覧ください。右から左へ移動してきた火星は、うお座の端で向きを変え、左から右へ後戻りをするような動きを見せていますね。9月10日頃は経路が反転する端に位置しており、留であることがわかります。

東京で21時に見える位置

 火星は21時頃なら、東の空で低い位置に見えます。この日は-2.1等まで明るくなっており、おまけに赤く光るので際立って目につきます。10月6日に起こる火星の準大接近が近づいているのを感じられるでしょう。

関連記事
  2016年4月17日 火星が留、逆行へ