水星が西方最大離角 2021年3月6日

 3月6日は水星が西方最大離角となり、観測しやすくなります。
 
 西方最大離角とは、水星が太陽から西側へ最も離れることです。水星は太陽系で最も太陽に近い軌道を回る惑星ですから、普段は太陽から近い位置にいて、観測しづらい惑星です。それだけに、太陽から離れる最大離角の頃は、観測のチャンスとなります。しかし、今回は地平線に対して平行な方向へ離れるため、高度があまり高くならず、条件的には良くありません。
 
 下の星図は東京の日の出から1時間ほど前に、東南東の地平線近くを眺めた様子です。夜明けが近づいており、星図の30分前から空が明るくなり始めています。地平線のごく近くに0.2等の水星があります。もう少し時間がたつと水星の高度は上がりますが、空の方は明るくなります。双眼鏡の助けを借りるなどして、手際よく見つけるようにしましょう。

日の出時刻における水星の位置変化(5日間隔)

 なお、この日は水星から右上へ 0.6度離れたところに木星があります。-2.0等と明るいですから、これを目印にしましょう。前日は水星と木星が最接近し、0.4度まで近づきますから、こちらも見ものです。

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