水星が西方最大離角 2021年10月25日

 10月25日は水星が西方最大離角となり、観測好機を迎えます。
 
 今年は西方最大離角が3回起こりますが、今回は最も条件が良いものです。また、東方最大離角と合わせても年間で2番目に条件が良く、水星を見たことがない方にとっては絶好の機会です。
 
 西方最大離角とは、内惑星が太陽から最も離れることです。太陽系で最も内側の軌道を回る水星はいつも太陽の近くに見えますので、最大離角の頃は観測のチャンスです。
 
 東京で朝の4時50分ごろ、東の低空をご覧ください。高度4.2度のところに水星があります。薄明が始まってから19分しか経っていませんので、低空まで晴れてさえいれば、肉眼でも-0.5等で光る水星が確認できるでしょう。

日の出時刻における水星の位置変化(5日間隔)

 水星は低空に見えますので、大気の影響を受けて実際よりも暗く見えますし、低空によく見られる薄雲の影響を受けがちです。視力に自信のない方は、双眼鏡を使用されることをおすすめします。

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