朝方に起こる火星食 2021年12月3日

 12月3日の朝方、火星食が起こります。
 
 火星食とは、月が火星の上を通り過ぎて、火星を隠す現象です。下の図は8時10分ごろに見た南東方向の様子です。すでに太陽が昇っています。月の位置は太陽から右上へ18.6度離れたところです。太陽に近い上に月齢28.1で、翌日が新月の細い月です。しかも、火星は1.6等しかありません。小型の望遠鏡で実際に観測するのは難しいでしょう。
 
 東京での潜入開始は8時20分14秒、出現終了は9時38分10秒です。火星は面積のある天体ですから、今回東京の場合だと、潜入と出現に8.5秒と9秒、それぞれかかります。

8時10分の位置(赤い丸)と火星の経路

 天体望遠鏡を使って観測を試みる場合は、太陽を誤って視野に入れないように十分注意してください。

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