水星が東方最大離角でプレアデス星団にも最接近 2022年4月29日

 4月29日は水星が東方最大離角となり、夕方に観測できる絶好のチャンスとなります。
 
 今まで何度も書いてきましたが、東方最大離角とは内惑星が太陽の東側へ最も離れることです。まぶしい太陽の光から遠ざかりますので、特に水星の場合は観測できる良い機会になります。しかも今回は年間を通して最も条件が良く、日の入り時刻における水星の高度は、東京の場合で19.4度に達します。
 
 星図をご覧ください。19時半ごろに東京から見た西北西の様子です。18時26分の日の入りから1時間たっており、薄明がだいぶ和らいでいます。水星の高さも7度ちょうどで、そこそこあります。空が完全に暗くなるのは20時ちょうどですが、この時の高度は1.5度しかありませんから、実際に肉眼で観測するのは難しいでしょう。空がそこそこ暗くなり、しかも水星の高度もそこそこある時間帯が狙い目なのです。

日の入り時刻における水星の位置
※5日間隔、一番上が4月29日

水星とプレアデス星団

 この日はラッキーなことに、水星がプレアデス星団(和名はすばる)に最も近づいています。最輝星のアルキオーネまで1.4度の距離ですから見ものです。といっても肉眼では0.3等の水星を見るのがやっとですから、双眼鏡を使いましょう。頃合いを見計らえば、プレアデス星団とのランデブーを楽しめそうです。

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