7月4日は水星が太陽の東側に最も離れる東方最大離角となります。
水星は太陽に最も近い軌道を公転するため、太陽の回りをグルグル回っている印象があります。実際その通りで、東方最大離角は多くの年で、年間3回も起こります。その中で今回は最も条件が良く、東京で日の入り時刻の水星高度が最も高くなる6月28日ごろでは、18.3度に達します。今日は少し低くなりますが、それでも17度もあります。
下の星図は東京で日の入りから50分ほどが経過した西空のようすです。空はまだ薄明が強く残っており、完全に暗くなるのはおよそ1時間後です。0.6等の水星を肉眼で見つけるのは少々難しいかもしれません。高度は7.4度と少し余裕がありますので、しばらく時間がたってから、空がほど良く暗くなったタイミングでご覧になってください。
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日の入り時刻における水星の位置変化 |
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水蒸気が多いこの時期は、低空に薄いモヤが発生しがちです。また高度が低いと、地球の大気による光の吸収が強くなりますので、空の状態によっては肉眼で見つけるのが難しいことも考えられます。そんな時は双眼鏡を使いましょう。肉眼で見えなくても比較的簡単に水星を見つけることができます。