皆既日食(後半) 4日目

皆既日食!

 周囲は夕方のように暗い。太陽が糸のように細くなっていく。そして最後の輝きとなるダイヤモンドリング。次の瞬間、黒い太陽と白いコロナが広がった。皆既日食!!!
 
 黒い太陽とコロナに加えて金星やアークトゥルスが輝く。低い空は日食焼けでオレンジ色。この世とは思えない幻想的な風景だ。双眼鏡で眺めると、いく筋もの流線コロナが見える。なんという美しさ。

ダイヤモンドリング

 感動に酔いしれながらカメラのシャッターを切る。そうこうするうちに、太陽の左上がなんとなく明るくなってきた。と、その瞬間、空がパッと明るくなった。第三接触のダイヤモンドリングだ。ダイヤモンドはどんどんと大きくなっていき、皆既日食の終わりを告げた。後に写真で見ると、右のように大小4粒の光が順に並んで、カルテットダイヤモンドリングとなっていた。カッコイイ。

再び雲

 その後しばらく見えていた太陽だが、再び雲に覆われてきた。朝早く起きた上にずっと立ちっ放しで、少し疲れてきた。皆既という大きなイベントを過ぎた上に太陽が見えなくなって、モチベーションが一気に低下。しかしそれでも日食というイベントを最後まで楽しみたい。時おり雲の合間からのぞく太陽の姿を撮影する。

日食終了

 ほとんど雲り空の中、日食が終わる7時40分をまもなく迎える。そんな頃、運良く再び太陽が見え始めた。右下が少しへこんだ第4接触直前のようすをカメラに収め、今回の日食は終了。

日食病

 皆既日食は言葉で言い表せないほど素晴らしかった。それにしても2分という皆既の時間は、あまりにも短すぎる。本影錘、シャドーバンド、日食焼けの写真、・・・。今思えば、できなかったことが多い。しかも今回は薄雲がかかっていた。う〜ん、もう一回見に行かねば!?