金環日食

太陽がリング状に見える日食

 金環日食は皆既日食や部分日食と並んで、日食の種類の一つです。これは月が太陽の内側へ完全に入り込み、太陽がリング状に見える日食です。金環日食は金環食といわれることもあります。
 
 金環日食は皆既日食と違って、太陽が放つ強烈な光の一部が見えています。このためコロナを観測することはできません。

珍しい天文現象

 地球規模でみると金環日食は毎年のように起こっています。しかし観測地点を一箇所に固定した場合は、非常に珍しい天文現象です。西暦1年から西暦3000年までに起こる日食を簡易的に調べてみたところ、日本付近では三千年間に平均で9.3回起こります。つまり、国内観測地を大ざっぱに平均すると、324年に一度しか見られないことになります。

金環日食が起こる仕組み金環日食が起こる条件

 地球と月の距離が遠く、月の本影が地球へ到達しない場合に金環日食が起こります。金環日食が起こるための条件は、地球と太陽の距離が近かったり、地球と月の距離が遠かったりすることにより、

(太陽の見かけの大きさ) > (月の見かけの大きさ) となることです。