ヒーターは何に使うのですか

 天体望遠鏡を購入して、ヒーターが付属していることはまずないでしょう。それでもここでヒーターを取り上げたのは、真冬に天体観測する時に凍えないようにするため? いいえ、違います。

 気温が低くなる秋口から冬にかけて、夜間になると夜露がつきます。夜露は対物レンズや接眼レンズ、ファインダーをはじめとして、反射式望遠鏡の斜鏡や主鏡にまでついてしまいます。しかも、いったんつき始めると、ふいてもふいてもキリがありません。こうなるとレンズが夜露で曇ってしまい、星が見えなくなってしまいます。あ〜あ、天体観測終了!

 これを防止するのがヒーターです。マジックテープの中に電熱線が埋め込まれていて、電流を流すと発熱します。これを対物レンズや接眼レンズへ巻きつけておくことにより、レンズの温度が大気の温度よりも少しだけ高くなり、夜露はつかなくなります。それなりに値段は高いですが、寒い時期に天体観測を続けるためには必要なアイテムです。といっても、最初から購入しておく必要はなく、実際に天体望遠鏡を購入されて、必要と思ったらその時に買われたらいいと思います。