EDレンズやSDレンズはどのようなレンズですか

 屈折式天体望遠鏡で一番問題になるのが色収差です。星像のまわりに色のついた環ができてしまうのですが、これを解消するためにEDレンズと呼ばれる特殊なレンズが使用されることがあります。色収差は対物レンズがプリズムのような働きをすることにより発生しますが、EDレンズは光を分散しにくいため、色収差が発生しにくいのです。しかも、EDレンズはフローライトなどと比べて傷がつきにくくて耐久性が高く、こちらの意味でも優秀なレンズといえます。

 EDレンズよりもさらに低分散なレンズはSDレンズと呼ばれますが、明確な区別があるわけではありません。EDレンズやSDレンズは色収差をほとんどなくしたアポクロマートレンズに採用されることがあります。

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