三脚を侮ってはいけません。天体望遠鏡の全ての加重が三脚にかかるのですから、しっかりとした堅牢なものを選ばなければなりません。といっても、普通は三脚だけを単独で購入するのではなく、天体望遠鏡一式としてセットで販売されていますから、あまり選択の余地がないのも事実です。しかし、架台や三脚に注目すると、どのような天体望遠鏡かが見えてくることがありますから、よく観察して選んでください。ベテランの人は鏡筒だけでなく、架台や三脚を念入りに確認するものです。
三脚は木製やアルミ製のものがあり、長さが伸び縮みする伸縮式のものもあります。木製でもアルミ製でも、太くて丈夫そうかどうかを確認してください。これが一番のポイントです。 「鏡筒や架台に対して細くて大丈夫かな？」 と思うような場合は、購入するのを避けた方が無難です。三脚がしっかりしていないと、ちょっとしたことでグラグラと揺れて天体観測になりません。
伸縮式の場合は、伸縮を固定する部分がしっかり固定できるかを確認してください。伸縮式の三脚はコンパクトに収納することができて持ち運びに便利ですが、伸ばした時にしっかり固定できていないと、この場合もグラグラと揺れて天体観測になりません。また、架台と接続する部分も重要です。ガタつきはこういうところからも発生するので、よくチェックしましょう。これらは写真だけでは判断しにくいところなので、できれば望遠鏡ショップへ出向いてでも確認したいところです。
架台や三脚がしっかりしていない天体望遠鏡は、初心者の目が向きにくいところを手抜きしている証拠です。ですから、こういう天体望遠鏡は選ばない方が賢明です。逆に、架台や三脚がしっかりしたものは、鏡筒もしっかり作りこまれていて、安心できる製品であることが多いのです。